皆様こんにちわ。革工房月虹のあるくです。
突然ですが「言葉」って難しいですよね。
微妙な言いまわしの違いに、その人の認識が垣間見えるというか。
意識してないからこそ、その違いが気になっちゃうこととか、あると思います。
本日のテーマは、言葉について。
タイトルの通り、「作品」と「製品」の違いです。
世界の賢者、google先生に聞いたところ、色んな視点での意見が出てきました。
・商業活動でつくったものが「製品」、芸術活動で作ったものが「作品」。
(コストバランスを考えているかどうか)
・オリジナルが「作品」で、それをコピー・量産可能にしたものが「製品」
(有名絵画の原本とそのポスターの関係)
・製品(作り手本位)、商品(買い手本位)、作品(両者の想い入れがあるもの)
3番目の考え方は、とても素敵ですね。
リンク貼っときます。良い文なので読んでみてください。
さて、この言葉について、私、あるくの見解は割とシンプルで、
作品=再現不可能なもの、製品=再現可能なものです。
もう少し掘り下げると、作った人が「同じもの」と認識しているかどうか、かなと思います。
私の場合で言えば、過去作品の写真を見て、「同じデザインでお願いします」という依頼を受けることもあります。その際、私が作るのは、「同じデザインの別の作品」です。手縫いの縫い目一つ一つに至るまで、前作と同一のものなんて作れませんし、そもそも革は自然素材ですから同じものなんてあるはずもないです。また、私自身の認識も、それぞれ別の依頼者のために作っていますので、同じものとは感じられないです。
そういう意味で、私の作っているものは、「作品」だと認識しています。
※同時に販売している以上、「商品」であることは否定できないのですが、前述3番目の考え方をお借りするなら、「商品」という言い方も微妙に違うかな、と思います。「商品」と呼ぶとモヤモヤするのは、この意識があったからかなと思います。
別にDisるつもりは毛頭ないですが、工場で生産され厳密には微妙な差異があるはずでも、同じ名前、同じ価格で、販売側が区別せずに提供しているデッキケースは、やはり「製品」とするのがしっくりきます。
革工房月虹では、例えどんなにご注文が増えたとしても、これからも「作品」を作っていきたいと思っています。
……よし。カッコイイコト言えた。